客観的な視点で、VCや銀行に提出する事業計画書や利益計画書について注意すべきポイントや留意点を指摘し、資金調達や株価形成がスムースに行えるように助言します。
ステークホルダーが共感できる、想いと夢を明確にしたうえで下記のポイントを検証します。
全社員とも共有してモチベーションが上がる共感共鳴できる内容にしてください。
会員専用のコンテンツなので外部に転送しないでください。またURL、パスワードも同じく外部に漏らさないでください。
マーケットの状況を分析して、市場価値を上げれるような成長戦略をいかにロジカルに描けるかがポイントになります。
シードアーリーでの事業計画書の主な役割は、投資家や銀行の「この人はこの事業を本当に責任を持ってやってくれるのか?」つまり「大事なお金を託すに値する信用できる経営者なのか?」の命題に対してその判断材料になることです。
ですからあまり細かい数字や市場説明よりも、経営者やチームメンバーの人間性や将来のビジョンがテキストではなくビジュアルでコンパクトでわかりやすい内容が好まれます。
参考項目
新しい価値を創造するために「何が何でも実現したい」「何が何でもこれをやりたい」という強い想いと、他を圧倒する行動力を事業計画書から感じさせることが重要です。例えばビタミン剤よりも痛み止めの薬の方が投資家は興味を示します。
その理由はなくてはならないものだからです。そしてその痛み止めを欲しがる人が多いほど投資の対象になります。
専門用語や横文字はできるだけ避けてリテラシーの低い相手にも理解できるように工夫してください。
投資家の心を動かすキーワードは下記になります。このビジネスが大きく化けることを示唆することが重要です。
『業界初』『日本初』『日本制覇』
ユニコーンを狙うのであれば『世界初』『世界制覇』=イノベーティブなビジネスモデル
2019年のバスワードは下記です。
『キャッシュレス』『自動運転』『認知症』『AI』『AR』『ビッグデータ』『フィンテック』『ブロックチェーン』
社名ロゴとキャッチコピー 全ぺージの右上に記載
表紙 社名とキャッチコピーと目次(ひと目で事業内容がわかるワード)
サマリー(このプレゼンで伝えたいことの要約)
①解決しようとしている深刻な課題は何か?=課題の検証手法
②このビジネスモデルで課題解決がうまくいくという根拠は何か? =解決法の検証手法
③これはユーザーが本当にお金を払ってでも解決したいと思う課題と解決法なのか?=プロトタイプによるマネタイズの実験検証
Ⅰ.サマリー
①ビジョン/ミッション
②ビジネスサマリー 事業領域、ビジネスモデルについて100文字前後
③明確な深刻な課題と検証方法、その「マーケット」について100文字前後
④その課題の解決法の検証方法とその実現可能性を高める「強み」について100文字前後
⑤プロトタイプによるマネタイズの実験検証結果をべースにした「今後の成長戦略」について 100文字前後
Ⅱ.会社概要(設立、従業員数、年商)
①会社概要 経営チーム(=ボードメンバー)のバックグランド、その他アドバイザリー名。
②事業概要 セグメント別の事業内容
Ⅲ.マーケットの状況(事業環境=有望事業領域であることの実証)
①現状の業界統計データ
②社会課題と業界動向
③ターゲット市場と競合環境(マッピングとポジショニングニング)
④ 顕在市場規模と潜在市場規模
⑤課題や解決策の検証方法と分析結果など
Ⅳ.強みと特徴
マーケティング戦略(商品戦略、価格戦略、広告戦略、販路/立地戦略)
①特徴 他社が出来ない最大の差別化ポイント。それで変えていくビジネスの形について。
②業績推移 創業からの実績と5年後までの収益見込み 売上、経常利益、販管費、
③KPIの推移と見込み DL数、DAU、Retun Rate、CPI、契約社数、アカウント数など。
④市場アクセス 市場への認知、販路拡大方法
⑤実績 導入実績(社名)と実験検証結果(エビデンス)、コストメリットの比較と説明
⑥特許や契約 競合優位性の高い知的財産権や契約内容について説明
⑦ピボット(事業の変遷と業績との相関説明)
⑧課題の解決法とマネタイズの検証方法、その分析結果など
Ⅴ.成長戦略(マイルストーン)
①短期 国内 実現可能性を担保 例:商品開発、サービス拡充、研究開発、
②短期 国内 実現可能性を担保 例:事業所展開、事業提携、
③短期 国内 実現可能性を担保 例:知的財産、法的規制、許認可、免許
④中期 海外
⑤長期 今後のビジネス領域の拡大について
⑥協業ニーズ
⑦資金調達計画とその使途明細(資金使途は非常に重要)
Ⅵ.まとめ 将来成長イメージ図
プロトタイプやプロダクトによるマネタイズの実験検証結果を根拠に、今後の成長イメージをわかりやすい図解にまとめる。
●添付資料
資本政策表(エグジットプラン)
現在までの投資家リスト
株式上場の目的 図解
過去の実績と5か年業績計画:全社合計(連結)※上場準備コスト含む
過去の実績と5か年業績計画:事業セグメント別
人員計画書
仕入れ・生産計画書
国内市場プレイヤー:ターゲット市場規模と現在の市場シェアと今後の目標
社会課題の解決の実現 図解
そのための挑戦内容 図解
企業価値を向上させる手法 図解
リスク要因とリスク管理体制について 図解
マスコミでの紹介記事一覧(紙面スキャン、画面キャプチャー)
特許・契約関係のエビデンス
銀行借入明細(現在の調達内容含む)
株主名簿
サービスや店舗の理解がしやすい動画(1分以内)
根拠資料についてはタイムリーさと正確性は求められます。※2年以内のデーターを引用。
20分から30分程度の事業プレゼンだと添付資料は別で20ページから30ページがベスト。
※カラーは黒・赤・青の3色をべース、テキストは黒、赤、白抜
※フォントサイズの目安 8から24まで、見出しは20、本文は12、グラフは8前後
※ページ構成は図解やグラフが75%、テキストが25%がみやすい。
事業計画書と利益計画書は整合性と連続性を必ず担保することが重要です。
基本的には創業からの実績と今後の5か年計画を一覧にします。
全社と事業セグメント別の2つの利益計画書が必要です。
上場準備プロジェクトチームのコストを販管費に必ず入れてください。
上場準備のための人件費(常勤監査役1名、社外監査役2名、内部監査室長1名、CFO1名、書類作成スタッフ1名)や外部費用(コンサル、PR費用など)と人員増加による増床分の家賃や監査法人に毎年支払う監査報酬などが特に大きいです。業種や社員数で大きく違いますので詳しくはメンタリングで質問してください。目安は直前前期、直前期、申請期は年間5000万円です。